明日から使えるICT講座
VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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事例1ゲーム感覚で重要語句を反復学習

活用
場面

星や岩石の名前など、理科の重要語句100語を 覚える「りカルタ」ゲーム
(3年生 理科)

●提示方法
1枚に1つの語句の意味を書いたスライドをプレゼンテーションソフトで作り、パソコンをつないでプロジェクターや電子黒板に映します。その意味にあたる語句名が書かれたカルタを班の数だけ用意。生徒は4~5人の班に分かれ、カルタを取ります。100語を3つの群に分け、毎時間1群(33語程度)ずつ、授業開始後の3分間ほどでゲームを行います。

●活用効果
 「りか」のカルタ、「りカルタ」を授業の最初に毎時間組み込むことで、効率的に反復学習ができます。授業での説明だけでは覚えられない用語も、生徒は楽しみながら学べます。スライドの順番や、次のスライドを映すまでの時間も調整できるため、毎回少しずつ形を変えて反復学習ができます。
また、カルタを取るときに声を出すことで体が温まったり、生徒同士の交流も促進できたりと、よい雰囲気で授業に入れるという効果もあります。
レベルを上げながら反復学習ができる
写真
活動初期は7秒間隔で次のスライドを出していましたが、繰り返すうちに3秒間隔まで縮めることができました

一度作成すれば繰り返しの使用が可能
写真
机の上に並べて生徒が取るカードには、ラミネート加工を施しておきます。繰り返し使えるようにしておくことで、何度も反復できます
写真提供/鳥取県倉吉市立東中学校
事例2視覚化することで内容を定着させる

活用
場面

身近な花を観察し、鉛筆でスケッチをしたあと筆で色付けを行う
(3年生 美術)

●提示方法
 鉛筆でスケッチした花の絵に線描きや色付けをしていく工程で、教師の模範実技をカメラで撮り、スクリーンや電子黒板などに映します。細くて鋭い面相(めんそう)筆を用いる線描きの工程と、彩色筆を用いる色付けの工程で、それぞれ2、3枚ずつの画像を載せることで、筆の特徴を生かした線の引き方や色付けのポイントや流れを示します。

●活用効果
 口頭の説明だけではイメージがわきにくい筆の使い方や線の描き方なども、実際の画像を見ることで理解できます。大きく鮮明な画像を繰り返し見られるため、生徒の集中力も高まり、理解を深められます。画像を一度準備すれば何度でも使用できるので、画像を示して解説することや、理解が難しい生徒に個別にスライドを見せることも可能です。完成した作品に加え、製作過程のものも撮影して保存できるため、生徒が互いの作品を参考にして学び合うこともできます。
鮮明な画像で細かい部分も映し出せる
写真
原寸大の見本では、クラス全員の生徒にはっきり見せることは難しいですが、大きな画像に映し出すことで、生徒はしっかり確認できます

繰り返し見られるため、要点が定着
写真
画像を見ることによって、筆の特徴の生かし方や線のつなぎ方などを具体的にイメージでき、理解が深まります
写真提供/山形県米沢市立第四中学校

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