同調査結果からは、体力・運動能力には運動習慣に加えて、規則正しい生活習慣も深くかかわっていると言えそうだ。例えば、運動習慣に関しては、男女共に授業以外の運動やスポーツの実施頻度が高いほど、体力合計点(*)が高い傾向があった(図2ー①)。
生活習慣に関しては、朝食を毎日食べる生徒は、全く食べない生徒と比較して、体力合計点が高かった(図2ー②)。また、特に男子においてテレビ(テレビゲームを含む)の視聴時間が3時間以上の集団は、それ以外の集団と比較して体力合計点が低い傾向が見られた(図2ー③)。
そこで、「運動朝会」を中心とした運動習慣の確保をするだけでなく、あいさつ、掃除など当たり前の生活規律をしっかり身に付けさせることで生徒の心を育み、体力向上に成功している東広島市立豊栄(とよさか)中学校の取り組みを次ページ以降で紹介する。体力づくりで日本一の学校を目指す同校の工夫から、解決のヒントを探る。
(*)「体力合計点」とは50m走や反復横跳びなど8種目の実技で、体力や運動能力を得点化したもの
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