特集 新課程対応─時数確保のひと工夫

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
   PAGE 26/30 前ページ 次ページ

教育課程編成・運用、時数確保の工夫

[1]相談活動を最優先に年間計画をつくる

年4回の面談、家庭訪問、教育相談を確保

 同校は面談活動を大切にし、生徒との二者面談は長期休暇明けの4、9月、保護者を交えた三者面談は長期休暇前の7、12月と、年間4回の機会を確保している。更に、4月は家庭訪問を行い、3年生には進路相談が加わる。諏訪部校長は「中学生の発達段階を考えると、普段の見取りや声掛けとは別に、時間と場所を確保して落ち着いた雰囲気で話し合う機会が必要」と面談活動の意義を説明する。
 例えば4月の場合、入学式・始業式の翌日から生徒と担任による「教育相談」の枠を4コマ分確保する。生徒と教師の初顔合わせと同時に、新年度の早い段階で生徒が抱える不安を把握することがねらいだ。教育相談の翌週には、5日間の家庭訪問を行う。そのうち1日は訪問が難しい保護者に学校に来てもらう日に充てる。一時期は廃止を検討したが、保護者と直接顔を合わせ、同時に地域を知るための貴重な機会として継続している。
 4月は他に、年度初めに欠かせない8種類9回の会議、離退任式や歓送迎会などの行事が重なるが、年間計画を立てる際も、まず教育相談の日程を確保した上で、他の行事や会議を上乗せしていくという。

部活動指導のため5つの会議を隔月に

全教師を対象とした6つの会議(職員会議、学年会、総務部会など)のうち、学年会以外は隔月開催とした。野口副校長は「本当はどの会議も毎月行いたいのです。しかし、会議の時間は大抵部活動の時間と重なるため、そこで生徒とかかわる機会を失うのが惜しい。苦肉の策です」と胸の内を明かす。


   PAGE 26/30 前ページ 次ページ