課題にフォーカス
VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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課題にフォーカス

保護者の信頼を得るための
情報公開とは

今回は、保護者が学校に望むことなどに関する調査結果と、
保護者との信頼関係を築いている学校の事例から、学校に求められる情報公開の在り方について考える。

現状

保護者のクレームは増加
情報公開を強く望む傾向に

 ベネッセ教育研究開発センターの『第4回学習指導基本調査報告書』によると、ここ数年で保護者の様子に変化が見られることが分かった。約8割の教師が「学校にクレームを言う保護者が増えた」と回答(図1)、「教師の指導を信頼している保護者」が「減った」と回答した教師も5割弱いる。

図1:中学校教師が感じる保護者の様子の変化(数年前との比較)

出典)図1:『第4回学習指導基本調査報告書』ベネッセ教育研究開発センター
http://berd.benesse.jp/berd/center/open/report/shidou_kihon/hon/index.html

 では、保護者は学校とどのようにかかわりたいと思っているのだろうか。ベネッセ教育研究開発センター『学校教育に対する保護者の意識調査2008』によると、学校の積極的な情報公開への要望が強いようだ()。「子どもの学校での様子を保護者に伝える」「学校の教育方針を保護者に伝える」ことを「望む(とても+まあ)」割合はそれぞれ9割前後で、この傾向は04年から変わらない(図2)。
 だが、同調査によると「学校の教育方針や指導状況を保護者に伝えること」に対する保護者の満足度は、他の項目よりもやや低く6割を下回った(図3)。「運動会などのスポーツ活動」など目に見える活動に比べ、保護者から見えにくいことが理由の一つとして挙げられるだろう。
 そこで今回は、保護者との信頼関係を築き上げ、開かれた学校づくりに取り組む愛知県高浜市立高浜中学校の取り組みを紹介する。

図2:中学生の保護者が感じる学校公開・学校参加の希望(経年変化)
図3:中学生の保護者が感じる学校の指導や取り組みに対する満足度(経年変化)

出典)図2・3:『学校教育に対する保護者の意識調査2008』ベネッセ教育研究開発センター
http://berd.benesse.jp/berd/center/open/report/hogosya_ishiki/2008/hon/index.html
本号の「ベネッセのデータでみる子どもと教育」にも関連データがありますのでご参照ください

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