VIEW21 2000.10  創造する 総合的な学習の時間

取り組みの実践例

長崎県立長崎東高校
進路学習と小論文学習の総合的融合

 「総合的な学習の時間」では、進路学習と小論文学習を融合させた取り組みが中心の一つになると思われる。本企画ではこれまでにその具体的展開案を考えてきたが、今回は既に両者の融合を実践している高校を取り上げ、現在の取り組みの状況、及びそれをどう「総合的な学習の時間」に発展させていくか、その展望と課題をレポートする。


取り組みの現状

進路学習の各シーンで書く作業を組み込んだ指導

 長崎東高校は、3年前から進路学習と小論文学習をリンクさせた活動に積極的に取り組んでいる。進路学習の主要な取り組みである自己理解、職業研究、学部・学科研究などの場はもちろん、様々な活動の機会を捉えて「書く」という作業をLHR枠を中心に取り入れている。進路学習に充てるLHR枠は1年次が16時間、2年次が6時間。2年次が少ないのは修学旅行関連に時間が割かれるためだ。割かれた時間は、中国への修学旅行に向けて、異文化理解という重要な視点で生徒は学習を進めることになる。この他に朝自習、面談期間中の午後など、いろいろな時間を見つけては進路学習、小論文学習に生徒を取り組ませている。
 「本校の教師は、時間を少しでも作って書かせる方向に持っていこうという意識を強く持っています」と進路指導部長の吉田寿先生は語る。


写真 吉田 寿
吉田 寿
Yoshida Hisashi
教職歴22年目。「『生徒の可能性を広げる活動』として、総合学習に前向きに取り組んで行きたい」

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