■part 1■ 面談計画
3年間を見通して学年・時期ごとに目標を設定する
効果的に面談を行うためには、まず3年間を見通した面談計画を立てたい。3年間の面談の流れと各学年・各時期の位置付けが明らかになり、それぞれを有機的に結び付けて面談を実施することができる。
計画作りは、まず各学年・各時期ごとに学習指導、進路指導の目標を決める。目標が決まったら、その達成に向けて生徒を支援できる効果的なタイミングを選んで実施時期を絞り込む。
学習指導については各教科の学習指導要領や教科書があるので比較的、目標を立てやすいが、進路指導には一般的なマニュアルがないため、目標設定はその高校独自の視点から立てることになる。進路指導は1年次から継続して取り組むことが大切であり、3年間の流れを大切にして一つひとつ積み上げていくような観点で設定したい。多くの高校では、1年次は自己理解と職業観の育成、2年次は学問・大学研究、3年次は志望校決定という流れで進めているようだ。
なお、学習指導について、学習習慣の確立と生活習慣の確立は深い関係にある。必要であれば、面談でも折に触れて生徒の生活の様子を把握し、生活指導につなげたい。
毎年クラス替えがある場合、1学期最初の面談は、各学年とも担任が生徒を理解するだけでなく、生徒に教師を理解してもらう場としても重要だ。「○○先生は自分のことを分かってくれている」と最初の面談で生徒に感じさせることは、その後の信頼関係を築く上で非常に重要と言えるだろう。
面談の実施にあたっては、“面談週間”のようなものを設けると学校、学年単位で実施しやすくなる。大まかに時期を設定したほうが教師が柔軟にスケジュールを立てられて実行しやすい。
3年間の面談計画と指導目標(例)
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