■part 1■ 生活指導と進路指導
健全な生活習慣がしっかりした進路意識を生む
生活指導と進路指導、さらに学習指導は深い部分でしっかりと結び付いている。多くの教師が指摘するように、生活習慣が身に付けば自然と学習習慣も身に付き、ひいては進路意識も芽生えてくる。生活指導は、必ずや進路指導に跳ね返ってくるのだ。生活指導がしっかりしていれば、その分、進路指導も充実したものになる。生活指導で手を抜いた学年・クラスは、結局、後で苦労することになる。
最近、高校生としての正しい生活習慣が身に付いていない生徒が増えている。進路指導の面からも生活指導の重要性は益々高まっていくであろう。
生活指導は、生徒が入学したばかりの1年生1学期が勝負である。最初に身に付いた怠け癖や悪しき習慣は、後から指導してもなかなか改善されない。生徒が中学生から高校生へと意識変革をできるかできないかは、1年生の夏までに決まるといっても過言ではない。
生徒を指導するためには、生徒との間に信頼関係がなければならない。生徒は信頼を寄せる教師の言葉なら、厳しくとも耳を傾け、その指導の意味を考え、自らを律するようになる。それが、2年生、3年生になって、教師の進路指導に真剣に耳を傾けることにつながる。
生徒は教師をよく見ている。掃除の時間、生徒の様子を見に教室に行っているだろうか。「先生は掃除のとき、いつも見に来てくれる」「あの先生は集会で時々姿が見えない」など、生徒は教師の行動をしっかり観察している。日頃の一コマ一コマが、生徒の信頼につながることを忘れないようにしたい。
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