総合学習を軸に考える学校づくり
「総合学習」と教科、学校行事との連携の推進
新課程への移行を、学校改革の好機と捉え学校の在り方を見直す動きが生まれている。そこで、今回は改革の参考に資することを願い、「総合的な学習の時間」を軸とした学校づくりについて、'00年度、先進的な取り組みを行っている高校とベネッセ文教総研が協同で行った研究及び各校の実践の概要をレポートする。
2003年度から始まる新学習指導要領の大きなねらいは、周知の通り、教育課程編成の弾力化によって、学校の自由裁量の拡大を図ることで、特色ある学校づくりを促すことである。「総合的な学習の時間」(以下、「総合学習」)は、このねらいを達成する核として位置付けられるだろう。事実、この「総合学習」の導入を学校づくりの好機として捉え、取り組みを進めている学校が少なからず存在する。
今回は、「総合学習」が設けられた背景とその意義を、高校生の意識変化と大学人の「総合学習」に対する認識データから浮き彫りにした上で、「総合学習」だけでなく各教科・科目の学習や特別活動も視野に入れた、学校づくりに関する視点を考察してみたい。
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ベネッセ文教総研所長
高田正規
Takata Masanori
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