週5日制への対応状況
'03年度新課程を検討していく上で、避けては通れないのが'02年度からの週5日制への対応である。実施まで1年を切った現在、カリキュラムの決定を含めて各校の'02年度準備は円滑に進んでいるのだろうか。実際の各校の取り組み事例を分析する。
前号の「新課程への助走」では、'01年1月に実施したアンケート調査の結果から、'03年度カリキュラムの作成が予定よりも大幅に遅れている現状を報告した。また、'01年3月に行った追跡調査の結果からは、'02年度カリキュラムに関しても多くの高校(主に公立校)から、「原案は作成済ながら、未だ校内の最終的なコンセンサスが得られていない」との回答を得ている。
この要因として、'02年度以降の週5日制への対応方針を、各校が早期に確定できなかった点を指摘する声が少なくない。土曜日をどのように取り扱うのかという問題だけでなく、学期制を変更するのか、平日の授業の1単位時間とコマ数をどのように設定するのか、などの複合的な検討にかなりの時間が要されたのである。
'03年度からの新課程とも深く関与するこの週5日制への対応状況に関しては、具体的な取り組みの事例報告への要望が非常に多い。そこでベネッセ文教総研では、SI(スクール・アイデンティティ)に基づいた対応を進めている高校に訪問調査を行い、その対応方針のポイントを分析した。
学校アンケート調査概要
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- 調査実施:ベネッセ文教総研
- 調査時期:'00年1月~2月および'01年1月~2月
- 調査対象者:全国の高等学校の教務主任、進路指導主任、もしくはカリキュラム作成にかかわる教師
- 調査方法:アンケート方式
- 回答数:'00年総計559校(公立430校、私立129校)、'01年総計450校(公立365校、私立85校)
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グラフ1 '02年度週5日制の土曜日の方針(公立)
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グラフ2 '02年度週5日制の土曜日の方針(私立)
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