VIEW21 2002.6  リーダー群像
 現状をどう捉え、どう行動したのか

石川美枝子
前横浜市環境事業局事業推進部減量推進課長

横浜市
「ごみ減量化アクションプログラム」

一つひとつの小さな試み。
でも、積み重ねていけば大きな流れになる

 「このメンバーなら、横浜市だけにしかできないごみ減量化対策が打ち出せるんじゃないか」
 私は、「ごみ減量化アクションプログラム」の立ち上げに集まってくれた20数名のメンバーを見て気持ちが高ぶっていました。大学教授、企業経営者、NPOのリーダー、そして市民の代表……。そうそうたるメンバーが、増え続ける横浜市のごみ問題を解決するために立ち上がってくれたのです。
 2000年に始まった横浜市の「ごみ減量化アクションプログラム」は、環境事業局でごみの減量を推進する立場にあった私が、ごみ問題を解決するために活動している様々な分野の方々と立ち上げたプロジェクトです。横浜市は、総合計画「ゆめはま2010プラン」で『リサイクル都市形成プラン』を掲げていますが、ごみの量は年々増える傾向にありました。00年には、その量は165万トンを超え、市民も「なぜ行政はごみ減量化のためにアクションを起こさないのか」と不満を募らせていました。
 「このままでは、環境に負荷がかかるだけでなく、ごみ処理コストの増大で市民の生活まで圧迫されてしまう」  そんな危機感が、私をプロジェクトの立ち上げに向かわせたのでした。

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石川美枝子
農林水産省の「家庭系食品廃棄物リサイクル研究会」委員、経済産業省の「故繊維輸出産業将来ビジョン策定委員会」委員を務め、古紙リサイクル、ペットボトル等の分別収集拡大、生ごみ飼料化等の減量化・資源化事業に取り組む。2002年5月1日より、横浜市教育委員会養護教育総合センターへ転出。企画課長を務めている。



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