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自らの手でつくり上げたシステムだからこそ活用度が高まる
このように同校のLANを用いたノウハウの共有は、現在のところ、極めて順調に機能しているようだ。校内でのIT活用が多くの学校で課題となる中、同校ではベテランの教師も含め、ほとんどの教師が当たり前のようにパソコンを活用している。成功の秘訣は、「教師たちが自らの手でつくり上げたシステム」という点にあるようだ。
「LANというと、特異な取り組みのように思われるかも知れませんが、その根底にあったのは『ノウハウ共有が必要』という教師のコンセンサスです。実際、システムを構築するところから、校内電算部の教師を中心に自らの手で行いました」
自らの手でつくったシステムだけに、活用度の高まりと共に、改良が加えられている部分も多い。中でも「覚え書」というフリーソフトの導入は、教師間のコミュニケーション促進に一役買っている。実際の画面を
資料2
に示したが、このソフトは、すべてのパソコンのデスクトップに、共通の情報を表示できるソフトだ。これにより、ちょっとした連絡事項ならば、電話をかけたり、回覧を回したりしなくとも、瞬時に連絡できるようになった。
「最近では、職員会議で議論が足りなかった部分について、デスクトップ上で議論が継続されることもあります。また、簡単なアンケートなら、デスクトップ上ですぐに実施できるようになったので、取り組みのスタートや検証が迅速にできるようになりました」
情報を蓄積するのみならず、現在進行形でアイディアを創出する場としても、機能し始めている大島高校のLAN。同校のシステムは、今後のノウハウ共有の在り方の一つを指し示す事例と言えるのではないだろうか。
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