ベネッセ教育総合研究所 ベネッセホールディングス
英語教育における新しい評価の在り方について考える
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英語教育の基本に立ち返るイマージョン教育
 星林高校と同様に、大学との連携を進めながら、「真の国際人」育成を目指すのが京都私立・立命館宇治高校だ。同校が力を入れているのは、英語を使って他教科の授業を行う「イマージョン教育」だ。汐崎澄夫副校長は、同プログラムの主旨を次のように述べる。
 「イマージョン教育を通して生徒に気付いてほしいのは、英語はあくまで道具に過ぎないということです。本校では現在、普通科では英語の他に数学と化学でイマージョン教育を実施しています。英語運用能力が伸びたのはもちろんですが、最大の収穫は、英語は使うためにあるのだという認識が生徒の中に定着していったことです」
 英語を使いながら、それぞれの教科の内容を掘り下げていく中で、教科の知識も深まると共に、英語の運用能力も向上していく好循環が生まれているという。「英語は使うためにある」という気付きをどのように生徒に与えるか。これは、英語教育を考える上で、忘れてはならない視点であると言えるだろう。
 今回の座談会では、各校とも持ち味を生かして取り組み内容に工夫を凝らすと共に、その課題も把握することで、着実に将来への布石を打っている様子をうかがうことができた。
 本誌では今後とも、具体的な実践事例を基に、英語教育における新しい評価方法について考えていきたい。
 
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