ベネッセ教育総合研究所
シラバスの活用 家庭学習習慣を身に付けるシラバス
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シラバスの活用
家庭学習習慣を身に付けるシラバス
03年度を機に高校現場では教科シラバスの作成が一気に加速された。
しかしその一方で、実際にそれをどのように運用していくのかについてはまだ試行錯誤の段階にあると言える。
このコーナーでは、先進的な活用事例をヒントにシラバスの効果的な作成・運用方法について考えていく。


家庭学習習慣の確立にシラバスを生かす
 03年度を機にシラバス作成が一気に進んだ背景の一つとして、生徒の自学自習能力の低下が指摘できる。図1に示したのは、ここ5年間の生徒の自宅学習内容の推移であるが、一見して分かる通り、02年度から、予備校・塾依存型に移行してきている。これは完全週5日制のスタートと、教師の異動サイクルの短期化による指導のばらつきが影響していると考えられる。多くの進学校は、こうした状況を打開する方法として、シラバスを捉えているのだ。
図1
完全週5日制がスタートした2002年度を境に、生徒の学習スタイルが自学自習型から予備校・塾依存型に激変していることが分かる。(1999~2003年「スタディーサポート1年生第1回」)
 だが、シラバスを作成しても「シラバスを見なさい」と強調するだけでは、生徒は文字通り「シラバスを見る」以上の行動を起こすことはなかなか難しい。本来なら「シラバスを用いた計画的な学習」というステージに生徒を導かなければならないわけだが、それは決して容易なことではない。シラバスのフォーマット、運用の両面において、どのような工夫が求められるのか。事例校の取り組みから読み解きたい。


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