ベネッセ教育総合研究所
特集 広報が学校を活性化する
佐藤 敏彦
山形県立山形東高校校長
佐藤 敏彦
Sato Toshihiko
教職歴36年目。同校に赴任して2年目。「弱々しいエリートではなく、自らの道を切り開く強い力を持った生徒を育てたい」
高野 昌二
山形県立山形東高校教頭
高野 昌二
Takano Shoji
教職歴28年目。同校に赴任して1年目。「第一志望通りにいかないことを経験することで大きく育つ生徒を育てたい」
山口 昭博
山形県立山形東高校
山口 昭博
Yamaguchi Akihiro
教職歴22年目。同校に赴任して5年目。進路指導主任。「失敗を恐れない生徒、失敗しても立ち上がる力を持った生徒を育てたい」
神保 和憲
山形県立山形東高校
神保 和憲
Jinbo Kazunori
教職歴32年目。同校に赴任して2年目。総務主任。「『わが道』を迷わず進むことのできるたくましい生徒を育てたい」
堀 英司
山形県立山形東高校
堀 英司
Hori Eiji
教職歴28年目。同校に赴任して11年目。教務主任。「今欲しいのはガッツ。心身共に頑健な生徒を育てたい」
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情報公開を有機的に内部改革へ結び付ける

山形県立山形東高校


「勉強一辺倒」の誤解を解消したい
 山形東高校は全国有数の進学実績を誇る伝統校である。官界、財界にも多くの人材を輩出し、地域からの信頼も厚い。だが、同校の佐藤敏彦校長はそんな現状に、まだまだ改善すべき点が多いと感じていた。
 「伝統校として知られた本校ですが、教育活動の内容が、必ずしもきちんと地域の方々や保護者に伝わっているわけではありませんでした。全人教育を掲げ、特別活動や部活動にも力を入れているのに『勉強一辺倒の学校』というイメージが中学校で一人歩きしたり、地域の方にも『何をしているのかよく分からない学校』というイメージを持たれている面は否定できません。学校の姿をしっかりと伝え、地域の期待に応えられる学校であり続けるために、組織的に情報開示を行うことが必要だと考えました」
 進路指導主任の山口昭博先生も課題認識を次のように語る。
 「近年の入学生の気質や意識、学習習慣の変化は大きく、従来の指導ノウハウの効果が薄れつつあるのではないかと現場の教師は感じています。そのため、学校の課題をオープンにし、中学校や地域の協力を求めていくことは生徒を育成する上で重要です。つまり、今本校が行っている情報公開活動は、従来の指導システムの効果をより高めるためにどうすればよいのかを真剣に考えていくための活動なのです」
 では、このような問題意識を背景に、同校ではどのような取り組みが行われているのか、以下でそのポイントを整理してみたい。


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