ベネッセ教育総合研究所
特集 学力多層化への対応
高田正規
ベネッセ教育総研所長
高田正規
Takata Masanori
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3つの「壁」を克服し学力向上を促す

 本稿では、高校の先生方とベネッセ教育総研による共同研究に基づき、学力層を具体的な偏差値帯に区切って、各学力到達レベルに対応する学習と育成の在り方を検証する。
 学力向上を達成する上で乗り越えなければならない「壁」を克服するにはどうすればよいのか、ベネッセ教育総研所長・高田正規に聞いた。


学力向上を促す上で乗り越えるべき3つの「壁」
 高校生の学力を引き上げる上でどの偏差値帯(※1)に「壁」が存在するのか、そしてその壁を乗り越えるために、生徒・教師双方に何が求められるのか。図1「仮説としての学力向上プロセス」は、この課題を解決するために、高校の先生方とベネッセ教育総研が「学習活動の検証に関わる共同研究」の結果に基づいて、高校の先生方の定性的情報と重ね合わせて立てられた仮説である。以下、節目となる偏差値帯別に、ポイントを整理してみたい。
(※1)本記事における「偏差値」は進研模試の全国偏差値を指す。
図1
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