自己肯定感を高める指導の工夫 |
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図1からは、中学生に比べて高校生では「将来について問題を感じる」生徒が急増し、進路学習の重要性が高まっている時期だと分かる。また、「自分の性格の良い所が言える」生徒は6割近くに上り、肯定的な自己理解ができる生徒が増えている。しかし、依然として「友人の性格の良い所が言える」割合とは大きな差があることも分かる。「他者の良さは認められても自分の良さが分からない」生徒が少なくないようだ。 |
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●兵庫県教委「児童生徒の理解に基づく指導の推進に関するアンケート調査」2002年刊に基づきベネッセ教育総研が作図。
「友人の性格の良い所が言える」など、他者を肯定的に評価できる割合は小学校段階から高い。それに比べ、「自分の性格の良い所」を認識するのは難しいことが見て取れる。中学生から高校生になると「自分の良さ」が言える生徒は急増してくるが6~7割を超えていない。「将来についての問題意識」が高まる時期でもあり、自分の良さや生き方を模索する進路学習が重要である。 |
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このような生徒の特徴を考えると、相互に他者の良さを指摘し合う中で、今の(ありのままの)自分の良さをも確認していくグループエンカウンター的アプローチは一つの有効な手法である。
入学当初、今までの自分を振り返りつつ「私の夢」など将来への想いを書かせる学校は多いが、その作品をクラスメートが相互に読み合うことで友達や自分自身の良い所を再確認させる要素の盛り込みなどがその具体例となるだろう。 |