生徒の「進路意識、行動の変容」を支える四つのポイント |
|
一連の議論を経て、03年度入学生より、「目標に向け、行動する」生徒づくりへの取り組みが本格的に始まった。「総合的な学習の時間」(以下、総合学習)では、進路学習と小論文指導を融合させた指導の実施が決定。合わせて教科・生活指導面でも新たな取り組みが行われることとなった。こうした同校の進路指導の取り組みのポイントは、以下の4点に整理される。
一つ目は、「揺さぶりの指導」である。進路学習の成果を日々の学習行動に転化できることを目指し、小論文学習との融合が図られた(図2)。 |
|
トップ進学校として3年次に志望大群別クラス編成を行う佐賀西高校では、1、2年次に生徒を高いレベルの進路研究に誘うことが至上命題である。進路指導部の指導と小論文学習を並行して行うことで、その目的を達すると共に、日常的な学習行動への波及効果を狙っている。
|
|
二つ目は、「学習行動に結び付ける」ための仕掛けづくり。特に初期指導において、進路観育成と同時に、実際に「行動する」生徒をサポートするための学習合宿の改革などが並行して行われた。
三つ目は「大学・学問」への意識を早期に深めるための進路学習のプランニングである。同校の場合、多くの生徒が難関大進学を希望する。難関大への進路保証を見据えながら、取り組みの設計がなされた。
更に四つ目は、「教科指導」からのサポート。定期考査の位置付けの見直しと授業改革が、並行して行われている。
それでは以上4点について具体的に確認していきたい。 |