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更に、宿泊研修の翌週からは、校内実力テストを挟んで、二日間の学習オリエンテーションを開いた。これは国語、数学、英語の3教科について、それぞれ3時間の持ち時間の中で、予習・復習の方法、授業の受け方を生徒たちにレクチャーするというものだ。
宿泊研修を通じて、生徒たちは「高校は勉強する場所だ」という意識を植え付けられる。また学習オリエンテーションによって、具体的な学習の方法を知ることができる。更に、この二つの取り組みを受け継ぎながら、学力向上に向けた働き掛けを、学年共通の方針の下で行っている。
佐世保南高校では、高1生に求められる家庭学習時間を3時間と考え、それを確保させるために課題の出し方を工夫している。1年生の学年副主任の中野秀紀先生はこう話す。
「学年会の申し合わせ事項として、国語、数学、英語の3教科で、1日3時間分に該当する課題を生徒に与えることを決めました。職員室にはホワイトボードを設置して、各教科の先生がどれぐらいの量の課題を生徒に与えているかを、確認できるようにしています(図3)。
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▼図3 1学年課題提示ホワイトボード
▲クリックすると拡大します。
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教師はそれを見ながら、自分が担当する教科の課題の内容を考えるわけです。また、与えた課題は期限内に必ず提出させるということも徹底しています」
中野先生は、前年に3年生の担任をしていたときに、靴下の服装違反をしてきた生徒に対して、学校指定の靴下を家まで取りに帰らせるといった指導をしていたという。これが効果てきめん。服装違反をする生徒はほとんどいなくなった。
そこで中野先生は、課題の提出についてもこの手法を導入することを1年生の学年会で提案した。課題提出日にノートを忘れてきた生徒には、家まで取りに帰らせる。そして、課題が終わってない生徒に対しては、居残り学習をさせて必ず課題を仕上げさせるというものだ。こうした徹底した約束厳守の指導により、1年生の課題提出率は、ほぼ100%に近いという。
「04年度からは、課題の出し方も工夫しています。従来は週末に課題を提示して、週明けに締切日を設けていたのですが、それでは生徒たちの週末の負担が大きすぎる。特に部活動のある生徒は大変です。そこで週の半ばに課題を出して、締切日も1週間後に設定するようにしました。これにより生徒は自分のペースで学習計画を立てることができます。またこうした課題の出し方をすることで、生徒の平日の家庭学習時間を確保することにもつながります」(高比良先生)
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