生徒に見通しを持って学習に向かわせる。そのために川越高校で大きな役割を果たしているのが生徒向けシラバスだ。城野博志先生は、シラバスを作成したときの工夫を次のように語る。
「評価の観点などを詳細に示したものをそのまま渡すと、内容が細かすぎて生徒が混乱するのではないかと思いました。生徒が主体的に学習を進めるために活用するシラバスは、教師が教育目標や評価の観点を確認するためのものとは別に整備が必要です。本校では、個々の科目における生徒用シラバス作りから着手しました」
例えば次ページ図1は、長岡久美先生が2年生の「英語理解」の授業で、生徒用に作成した単元シラバスだ。単元の目標に到達するために取り組むべきこと、予復習や授業の受け方、評価のポイントなどが具体的に書き込まれており、シラバスというよりは「学習の手引き」といった色合いが強い。
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