男女共学化から8年が過ぎ、進学校としての評価も固まりつつある高岡西高校。
そんな高岡西高校が、更なる飛躍を目指して掲げるキーワードが「自主性」だ。05年に掲げた数値目標の中で従来の「家庭学習時間」を「自主的学習時間」という項目に変えたのも、与えられた課題をこなすだけの学習から脱却し、自発的に学習を進めようとする意識を生徒の中に醸成しようという高岡西高校教師の決意に他ならない。
進路指導主事の坂田悦康先生は「進学実績は向上しましたが、まだ推薦入試の合格者が多いのが実情です。一般入試の合格者を増やし、更に進学実績を上げるためにも、自主性を育む指導が今後一層重要になると思います」と抱負を述べる。
生徒指導においても「自主性」を涵養する取り組みが始まりつつある。
「これまでの生徒指導は、服装が乱れている生徒や遅刻をした生徒に注意を促す、言わば対処的な生徒指導が中心でした。今後はこうした指導に加えて、生徒自身が自ら考え行動できる心を育てる生徒指導に取り組んでいきたいと考えています」(奥澤先生)
そのための具体的な施策として、今後は「グループエンカウンター」(感情表現・自己主張・信頼感を育む体験を行う心理教育の一つ)を採り入れた生徒指導を展開していくという。既に奥澤先生をはじめ高岡西高校の教師数名が県の総合教育センターでその手法を学び、05年度から全校生徒を対象に試行的に実施されている。
現状に甘んじることなく、更なる飛躍を目指す高岡西高校の新たな挑戦は、既に始まっているのである。
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