VIEW'S REPRT 小中高生の学習実態から見る高校教育の実態
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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VIEW'S REPORT
第1回子ども生活実態基本調査

小中高生の学習実態から見る高校教育の実態

近年、高校生の変化以上に「変わった」と言われる小・中学生。
ベネッセ教育研究開発センターの調査結果を基に、高校生予備軍の生活実態から高校教育の課題を探る。

 第1回子ども生活実態基本調査について

 子どもたちを取り巻く社会状況や教育環境が変化する中、ベネッセ教育研究開発センターでは、子どもたちの生活全般の意識や実態を捉えることを目的として、「第1回子ども生活実態基本調査」を実施した。その内容は、子どもたちの毎日の生活の様子、親や友だちとの関係、学習行動など多岐に渡っており、子どもたちが日頃どのような生活を送っているのかについて、幅広く把握することができる。
  この調査は、小学4年生から高校2年生まで、ほぼ同一の内容で質問を行っており、学校段階や学年による違いを比較することができるところに大きな特徴がある。また、今後の子どもたちの変化を追うことが可能となるよう、経年での比較ができるように配慮した調査設計がなされており、今回の調査はその第1回目にあたる。
  調査概要は図1の通りである。調査時期は2004年11~12月。調査対象は小学4年生~高校2年生の8学年の児童・生徒であり、小学生4240名、中学生4550名、高校生6051名の合計14841名から回答を得ている。

▼図1
図1

  調査の実施に際しては、合わせて47の小・中・高校にご協力いただいた。その際、地域による偏りを避けるため、あらかじめ「大都市(東京都内)」「中都市(地方中規模都市)」「郡部(町村部)」という3地域区分を設定した上で学校を抽出した。
  高校生の生活や学習の様子については、偏差値層による違いも大きいと考えられた。そこで、母体のサンプリングにあたっては、あらかじめ「偏差値60以上」「偏差値50~60未満」「偏差値50未満」という高校の偏差値層別にバランスを考慮した上で、サンプリングを行った。なお、本調査では、高校は普通科のみを対象とした。
  以下、本調査で得られた結果の中から、学習に関連する内容に絞って、特徴的な結果を取り上げる。その際、小・中・高校という学校段階による違いと共に、高校では「高校の偏差値層別」や「校内の成績層別」という観点からも分析する。


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