PDCAサイクルを意識した指導を心掛けることも大切だ。生徒にツールを活用させる際は、次の四つがポイントになるだろう。
(1)目標を設定する
(2)目標に沿った計画を立てる
(3)計画の達成状況を記録する
(4)達成状況をチェックする
(1)に関しては、生徒に学習量を確保させるために、学年単位で平日の1週間、あるいは長期休暇中の家庭学習時間などの目標数値を定めている学校が多いようだ。生徒は決められた目標時間に応じて、日々の学習の目標を立てることになる。
(2)と(3)は、PDCAサイクルの中で最も重要な部分だ。いかに実現可能な計画を立てられるか、学年で定めた目標を達成するために、日々どのような計画を立て、実践していけばよいのか、教師が面談等でチェックし、計画の妥当性・達成状況をこまめに軌道修正していくことが大切である。
(4)は、次の計画立案・実行を効果的に行うための作業であり、これを忘れてしまっては、PDCAサイクルは有効に機能しない。また、生徒自らが実績を振り返ると共に、教師側も学期に一度は生徒の学習状況を調査し、クラス・学年単位でその結果を分析する必要もあるだろう。それは、次に学年が示す目標設定の精度向上につながるはずだ。
以上の点を踏まえ、次ページからは具体的に三つの学校でどのように「学習習慣定着ツール」を使用しているのか見ていきたい。
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