はじめに、高大連携について大学側がどのような取り組みを実施しているのか確認したい。ここでは「学部系統別」「大学規模別」「入試難易度別」の3つの観点からデータを分析する(図1)。
まず、学部系統別に見ると、医歯薬保健系の学部でオープンキャンパスや大学・研究室訪問など、いわゆる体験型の取り組みを重視していることが分かる。これに対し、講演会・講義、実験など「学びを伴う体験」を重視する傾向が、理工農系の大学・学部で強くなっている。「理系学部の方が高大連携に熱心なようだ」との声は、度々高校現場から寄せられているが、その実感が裏付けられた形だ。昨今の高校生の「理科離れ」を大学側が認識し、理系の教科教育に対する興味・関心の喚起を図っていることがうかがわれる。
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