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大学進学後も学びの姿勢が生きる |
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04年度、岡山一宮高校のSSHの取り組みは3年目を迎えている。「成果については、今後卒業生の追跡調査等を行いながら検証する必要がある」と進藤先生は語るが、感覚的には手応えをつかんでいるという。
「卒業生が夏休みなどに学校を訪れたときに話を聞いてみると、『大学に入って初めて岡山一宮高校で学んできたことのすごさが分かった』と言うんですね。他の学生は、レポートの作成やゼミでの発表に四苦八苦しているのに、自分は高校時代の経験があるから抵抗なく取り組むことができる、と。SSHで学んだ生徒は、大学教育にもスムーズに適応できるのです。また最近は、自分のやりたいことがなかなか見つからない大学生も多いようですが、本校の卒業生なら、強い好奇心で大学で様々な実習や講義を受けながら、自分のやりたいテーマを見つけることができると思います」
SSHで学んできた生徒は、取り組みを通して高い進路観を持つようになるというデータも出ている。岡山一宮高校の進路調査によると、「将来就きたい職業を決めている」と答えた生徒の割合は、3年普通科理系クラスの生徒が48.0%なのに対して、3年理数科は60.6%。「研究職に就きたい」という生徒は、3年普通科理系2.1%に対して、3年理数科は27.5%という結果が出たのだ。
「研究者や技術者として活躍できる人材の育成」という目標に向けて、岡山一宮高校のSSH事業は、確かな成果を積み重ねているようだ。 |
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