ナレッジの継承 進路指導主事の全員面談
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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学年全体の取り組みとして受験マニフェストが始動

 更に、吉田先生は全員面談で得た情報を教師間で共有し、学校全体の進路指導の底上げを図っている。情報をパソコン上でデータベース化すると共に、「面接カード」をファイルし閲覧できるようにしたのだ。もちろん、吉田先生だからこそ聞き得た情報に関しては、データベース化していない。そこは、生徒との信頼関係が最優先というわけだ。
  各担任は「面接カード」を基に、より深い面談を行うことが可能になったが、情報共有の効果はそれだけではない。04年度2年生の「面接カード」を軸に、05年度2年生は、新たに考案された「私の受験マニフェスト」に取り組んでいる。「受験マニフェスト」は、「志望大」とその「志望理由・決意」を表明し、進路実現に向けて諦めずに努力をし続けることを宣誓する「入試公約」。生徒が記入したマニフェストは担任・副担任はもちろん、学年主任、吉田先生、教頭、校長まですべて目を通す予定だ。学校全体で、生徒一人ひとりの進路実現を見届けるわけである。現在は、05年度2年生のみの取り組みだが「今後は他学年にも継承されていくと思います」と、吉田先生は述べる。
  「面接カード」を軸にした面談が、全校的な広がりを見せる中、吉田先生自身の全員面談も引き続き行っていくという。
  「面談では、教師には父親的な役割と母親的な役割との両面が必要です。しかし、担任は成績や点数を基に、生徒に厳しく当たらなくてはならない場面が多いですよね。そういう意味では、父親的な厳しい指導を担任が引き受け、褒めたり励ましたりする母親的なところを私が引き受けることで、学年団との役割分担ができていると思います。今後は、この役割分担を更に意識的に行うことで、多面的な生徒把握を行っていきたいですね」


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