VIEW21 2006 INTERVIEW キーワードは「チーム力」「学校力」向上の鍵はミドルが握る
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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現場の状況が最も見える位置にいるミドルが「価値創造」の主体者になる

――「学校力」を高めていくときにはまず組織化が必要であり、しかもその際には、ミドルが軸となって、有機的な組織としての教師集団をつくり上げることが重要になるというわけですね。

小島 もちろん学校における一番の責任者は校長です。ミドルがせっかくよい提案をしても、校長がいつもストップをかけるようでは、先生方の中に生まれた改革や改善の意欲はそがれてしまいます。
  校長には「先生、是非本校が抱えているこの問題の解決の方策を考えてください」と積極的にミドルに声をかけ、一人ひとりの先生方がやりがいを感じながら仕事ができる環境を整えることが求められます。そのような前提があって、初めてミドルは、教師集団の軸として働くことができるのです。
  ミドルというのは、現場が抱えている課題が最も見えやすい位置にいるものです。一般教員の不満や不安、問題意識を吸い上げて整理し、解決策を提示します。更に行動計画を立てて、適材適所の人員配置を行います。そうして有機的に機能するチーム・組織づくりを担い、同時に若手教員や次世代を担うミドルの育成も手がけていくわけです。
  一方で管理職が適切な学校経営判断を行うためにも、ミドルが現場の状況を的確に管理職に伝えていくことがポイントとなります。
  ミドルは管理職から一般教員へ、あるいは一般教員から管理職への単なるメッセンジャーではなくて、チーム・組織における「価値創造」の主体者でなくてはならないのです。


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