岐阜県立関高校は、文部科学省「学力向上フロンティアハイスクール事業」(以下「フロンティア事業」)を契機に学校改革を大きく前進させた。関高校が事業の指定を受けたのは2003年5月。折しも、学校改革の気運が高まり、「関高ニューフロンティア」をキャッチフレーズとした学校改革に着手し始めたときだった。
関高校は例年、100名以上の国公立大合格者が輩出する進学校で、地区の中心校として地域からの期待も大きい。関高校に入学する生徒は、地区内の中学校でもトップクラスの成績の生徒がほとんどであるが、当時は生徒の能力に見合った進学実績を上げているかというと、必ずしも保護者や地域の要望に応えきれていない状況だった。加えて、登下校時の交通マナーについて地域の方のお叱りを受けることも多く、頭髪・服装などについても、生活指導面で課題を抱えていた。
そこで、関高校は当時の吉田康雄校長(現・可児高校校長)の下、02年度に関高校活性化推進委員会を立ち上げ、03年4月より学校改革に着手した。そこへ飛び込んできたのがフロンティア事業の指定だった。
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