指導変革の軌跡 岐阜県立関高校「学力向上」
岐阜県立関高校

岐阜県立 関高校

2006年に創立85年を迎える。「進取・至誠・錬磨」の精神の下、知・徳・体の調和の取れた人材の育成を目指す。部活動では05年8月、生物部が日本環境化学会の「高校環境化学賞」で優秀賞を獲得するなど、活発な活動を展開している。

設立● 1922(大正11)年

形態●全日制/普通科/共学

生徒数(1学年)●約360名

05年度進路実績●国公立大には、東京大1名、京都大3名、大阪大3名、名古屋大7名、岐阜大31名など計121名が合格。私立大には早稲田大、慶應義塾大、立命館大など延べ576名が合格。

所在地●岐阜県関市桜ヶ丘2-1-1

TEL●0575-22-5688

WEB PAGE●http://school.
gifu-net.ed.jp/seki-hs/


岡﨑久

▲岐阜県立関高校校長

岡﨑久

Okazaki Hisashi

教職歴34年目。関高校に赴任して1年目。「何事にも誠心誠意尽くして、努力をしていきたいと思っています」

井川比呂司

▲岐阜県立関高校

井川比呂司

Ikawa Hiroshi

教職歴31年目。関高校に赴任して7年目。教務主任。「常に生徒と共に汗を流す指導を心掛けています」

高木孝典

▲岐阜県立関高校

高木孝典

Takagi Takanori

教職歴27年目。関高校に赴任して3年目。進路支援部長。「ときに厳しく、ときに優しく、生徒と接するようにしています」 」

今井健治

▲岐阜県立関高校

今井健治

Imai Kenji

教職歴25年目。関高校に赴任して3年目。2学年主任。「何事も全力投球。希望を語り、夢を追う生徒を育てたい」

居波裕

▲岐阜県立関高校

居波裕

Inami Yutaka

教職歴21年目。関高校に赴任して9年目。3学年主任。「生徒の能力や意欲を最大限引き出す指導をしていきたい」

石井清治

▲岐阜県立関高校

石井清治

Ishii Seiji

教職歴21年目。関高校に赴任して7年目。1学年主任。「生徒の夢を共に励まし合って実現させていきたい」

※本文中のプロフィールはすべて取材時(06年3月)のものです
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指導変革の軌跡63


岐阜県立 関高校「学力向上」

学力向上フロンティア事業を契機に学校改革を推進

● 実践のポイント
学習内容を厳選したオリジナル冊子を作成し、それを基に知識の定着を図る
高いレベルのものに接する機会を増やし、生徒の学習意欲を高める
活動を学年内にとどまらせることなく、改善を重ねて次学年に継承する

フロンティア事業が学校改革の追い風に

 岐阜県立関高校は、文部科学省「学力向上フロンティアハイスクール事業」(以下「フロンティア事業」)を契機に学校改革を大きく前進させた。関高校が事業の指定を受けたのは2003年5月。折しも、学校改革の気運が高まり、「関高ニューフロンティア」をキャッチフレーズとした学校改革に着手し始めたときだった。
  関高校は例年、100名以上の国公立大合格者が輩出する進学校で、地区の中心校として地域からの期待も大きい。関高校に入学する生徒は、地区内の中学校でもトップクラスの成績の生徒がほとんどであるが、当時は生徒の能力に見合った進学実績を上げているかというと、必ずしも保護者や地域の要望に応えきれていない状況だった。加えて、登下校時の交通マナーについて地域の方のお叱りを受けることも多く、頭髪・服装などについても、生活指導面で課題を抱えていた。
  そこで、関高校は当時の吉田康雄校長(現・可児高校校長)の下、02年度に関高校活性化推進委員会を立ち上げ、03年4月より学校改革に着手した。そこへ飛び込んできたのがフロンティア事業の指定だった。


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