フロンティア事業の対象は03年度の入学生で、指定期間は3年間だ。研究主題は「学力の把握・評価→学力の伸長・進路目標の実現」と設定し、次の三つの柱を掲げた。
(1)進路志望等に応じた早期からの学習・進路指導
(2)学力向上を図るための学力評価法
(3)生徒の実態に応じたきめ細かな学習指導と習熟度別学習指導法
事業の骨格は固まったものの、具体的な実践内容はほとんど決まっていなかった。図1は関高校のフロンティア事業の年間計画を示したものだが、この中で開始当時から実施が決定していたのは1年次の「学習合宿」と学校独自教材の「関高学力スタンダード」の作成だった。そのほかの活動は、年度が進む中で教師から出てきたアイディアを次々と実行に移していったものだ。まさに試行錯誤の3年間だった。「よいと思ったことはとにかくやってみる。よいか悪いかの判断は、取り組みが終わったあとに検討しようというのが、当時の私たちの方針でした」と、2学年主任の今井健治先生は強調する。
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