―木岡先生は、学校ならではの経営、組織マネジメントの在り方をどのようなものとお考えですか。
木岡 学校はフラット型組織です。また、学校の性質からいって、フラット型組織の方が適していると考えます。ピラミッド型組織では上下関係が明確なので、知識・情報の伝授が上から下への一方通行になりがちです。しかし、学校では教師が協働して取り組むことがほとんどですし、そうした活動を通して成長することが求められていますから、ピラミッド型組織ではうまくいかないのです。ところが、今の学校はせっかくのフラット型組織の機能が、十分に発揮されていないと思います。
―どういうことでしょうか。
木岡 新しい価値の創造は、異なる人間が対等でありながら、互いに刺激を受け、ぶつかり合うことで可能になります。だからフラット型組織であることが条件になるわけです。
しかし、今の学校、とりわけ高校は教科の専門性が非常に高いために、教科の枠を越えられず、教師間で相互不干渉の状態が発生しています。教科内の同質の教師だけでは新しい価値を創造することは難しいのです。そのため、教科の枠組みを越えた取り組みがどれだけ実現できるかが、新しい価値を生み出せるかどうかのポイントだと思います。
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