指導変革の軌跡 長野県・私立佐久長聖高校「学校風土の醸成」
長野県・私立 佐久長聖高校

長野県・私立
佐久長聖高校

2004年に創立40年を迎えた。95年に県下初の中高一貫教育を実施。「礼節 忍耐 誠実」の心を養い、21世紀の世界をリードできる国際的視野と豊かな人間性、知性を備えた人財(人的財産)の育成に努めている。

設立●1964(昭和39)年

形態●全日制/普通科(I~III類)/共学

生徒数(1学年)●約345名

06年度進路実績●国公立大には、東北大6名、東京大8名、京都大1名、大阪大2名、信州大14名など計101名が合格。私立大には慶應義塾大、早稲田大、同志社大、立命館大など延べ481名が合格。

住所●長野県佐久市岩村田951

TEL●0267-68-5588

WEB PAGE●http://www.chosei-
sj.ac.jp/index.html


飯島千尋

▲佐久長聖高校

飯島千尋

Iijima Chihiro

教職歴20年目。佐久長聖高校に赴任して12年目。進学研究室長。「生徒の知的好奇心を満足させる授業を展開したい」

VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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指導変革の軌跡67


長野県・私立 佐久長聖高校 「学校風土の醸成」

生徒同士、教師同士が学び合う相乗効果を生む風土を醸成

● 実践のポイント
寮生活・補習等で生徒同士が学び合う土壌をつくる
ベテラン教師による校内研修や新任対象の研究授業で指導力向上を図る
客観的なデータにより教師の危機感を高めるなど意識面の向上を図る

公立校に埋没することへの危機意識

 長野県佐久市は浅間山、荒船山、八ヶ岳に囲まれ、南北に千曲川が貫流する豊かな自然に恵まれた高原都市である。佐久長聖高校は、同市北部に位置する私立の中高一貫校だ。生徒は進学を目指すI類、文武両道を目指すII類、中高一貫のIII類に分かれ、それぞれに目標を持って切磋琢磨している。
  佐久長聖高校は県下初の中高一貫課程の推進、理数コース・英語コース等の特別編成クラスの設置など、他校に先駆けて新たな施策を次々と打ち出し、公立・私立を問わず、県内の多くの高校に刺激を与えてきた。公立高校の人気が根強い長野県にあって、佐久長聖高校が注目を集めているのは、そのためである。
  佐久長聖高校を改革に駆り立てるのは「公立校の中に埋没することへの危機感」にほかならない。進学研究室長の飯島千尋先生は次のように述べる。
  「常に先手を打って改革を実行してきたのは、下り坂になってから改革に着手したのでは遅いという意識があるからです。実績を上げることでより高いレベルの生徒に入学してもらい、それにより更に高い実績を出す。それが、生徒や保護者の信頼を勝ち取り、ひいては本校の発展につながると考えています」


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