「even for one person…」
「たとえ1人用でも…」
生徒がペアになり、スラッシュで区切られた英文を交互に読んでいく。沖祐介先生の授業で行われているスラッシュリーディングの一コマだ。2005年4月から、豊岡高校の1年生では、英語の運用力を重視した授業に切り替えた。
「今、社会で求められているのは、英語を正確に聴き取り、コミュニケーションできる力です。生徒たちには『使える英語』を身につけて卒業してほしい」と沖先生は言う。
そんな沖先生にとって、近年の入試の変化は歓迎すべきもののようだ。センター試験にリスニングが導入され、国公立大・私立大を問わず、長文読解の課題文は年々長くなる傾向にある。センター試験、個別試験のいずれにおいても、英語の運用力が重視されるようになってきているのだ。
「奇麗な日本語に訳そうとすると、通常は文章の後ろから訳します。しかし、長い文章になると、文頭から意味をつかんでいかなければ、時間内に解き終えることはできません。一方、文中に難しい単語はそれほど多く出てきません。いかに単語を知っているかということよりも、いかに英語を読めるかが問われているのだと思います。実践的な英語力を身につけることが、入試を突破する上でも必要になってきていることを感じます」(沖先生)