各校の事例で見られるように、エリアの特性などにより各校の保護者像は異なるが、どの学校も従来の取り組みにひと工夫を加えることで、一定の成果を出している。ここでは、「多様化」する保護者への対応のポイントを整理してみたい。
自校の保護者像を把握するためには、これまでの保護者を対象とした取り組みを振り返ることが重要だ。 まずは、保護者会の開催回数、開催日時、内容、出席率などや、学年通信などの配付物の発行回数や内容、ウェブサイトの情報内容や更新の頻度などを洗い出す。そして、それぞれの取り組みに対する保護者の反応を整理することで、保護者の実態やニーズが見えてくるだろう。
各教師が実施する、学級懇談会や三者面談などでの保護者についての体験を教師間で共有しておくことも重要だ。保護者が多様化している実態がよく見えてくるはずだ。その際、「学校への信頼度」「教育への意識・関心」「子どもとのかかわり方」など、共有するための項目の柱を立て、過去との比較も含めてまとめていくと、何が課題となっているのかが具体化されてくるだろう。