講義は、企業の成り立ちや成長の過程から、理論や手法を学び取るケーススタディーが中心です。取り扱うケースは、ハーバード大学ビジネススクールで使用されているものが多く、各ケースは英文20ページほどの文献にまとめられています。その文献を事前に読み込み、それを基に学生同士がディスカッションし、考えを深め合うというスタイルで講義は進行します。学生数は45名と少数ですから、一人ひとりが発言する機会が多く、議論は活発です。
私は、元々英語は得意ではありませんでしたから、1年目は文献を読むだけでも一苦労でした。それでも、毎日、夜中まで予習を続けるうちに、次第に読解スピードや理解度は向上していきました。また、学生の4割は留学生ですから、普段から英語でコミュニケーションをしていることも、英語のセンスに磨きをかけてくれたのでしょう。交換留学プログラムを利用し、3か月間、ロンドンビジネススクールで学んだことも貴重な経験でした。
経営学が面白いと思うのは、数字を駆使する会計学やファイナンス学と、心理学などのファジーな領域を扱う学問とが、混在していることでしょう。全く考えもしなかった概念に出合い、目からうろこが落ちる思いをすることもしばしばです。学ぶにつれて、奥深さを感じます。
ここで身につけたことをキャリアに生かせるように、MBA(※6)の取得後も、ますます「学び」を深めたいと考えています。 |