生徒同士が支え合いながら成長する仕掛けは、同校の学校行事に最もよく表れている。学校行事が生徒の生きる力の土台を育むと、同校は確信しているからだ。
「勉強さえできればよいという考えは、本校にはありません。友だち同士で支え合う人間関係や、目標に向かってやり遂げる達成感の中から、生徒は自分にもできるという自信を持ち、生きる意欲を育むのです。そうした人間としての根源的な力が、自ら学び、進路を切り拓いていく力になるのです」(荒井校長)
中でも、生徒が力を注ぐのが9月に行う体育大会だ(写真)。1~3年生の各クラスが縦割りで四つの団に分かれ、団対抗戦の形で行う。各団は、団長を中心として3年生がリーダーとなり、パートリーダーの下、綿密な練習計画を立て、競技・応援指導を行い、後輩を牽引(けんいん)していく。 |