同校の生徒指導の土台は、前述の「西農三訓」だ。「時間厳守」については、「ゼロ・トレランス(不寛容)」を前提として、遅刻は一つとして例外を認めない厳格な態度で臨む。そのため、病気などの正当な理由を除いて、遅刻は年間を通してゼロ。授業では常に10分前行動、5分前点呼を心がけ、ベルと同時に礼をして授業が始まる。
「挨拶励行」では、校門や廊下での挨拶はもちろん、職員室や準備室への入室時には、必ず氏名と用件を大きな声で告げさせる。退室時にも必ず一言挨拶し、一礼して退出するよう習慣付けている。「整理整頓」では、25万平方メートルという広大な校地を区切り、全校生徒で毎日必ず清掃・点検を実施。教職員も出向いて厳しくチェックしている。
生徒指導主事の小迫孝太郎先生は、「遅刻にせよ服装にせよ、特別な指導をしているわけでも、他校に比べて校則が厳しいわけでもありません。本校はそれを徹底して行っているだけです。見て見ぬふりをせず、必ず守らせ、最後までやらせる。これを繰り返すことが大切」と強調する。
「西農三訓」を徹底的にたたき込まれる最初の場が、入学直後に行う3泊4日の合宿研修だ(図1)。全体指導やLHR、オリエンテーション、カッター訓練などを通して、生徒は規律ある生活習慣や高校生らしい態度を徹底的に仕込まれる。
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