近年の生徒は、家庭や地域の教育力の低下もあり、規範意識や自分の行動に対する責任感が希薄だと言われています。しかし、義務教育と異なり、高校には自分自身で選択し入学してきた以上、生徒は自らの行動に責任を持つことが原則です。導入期指導の段階で、高校での規則やルールをしっかりと身につけさせ、守れない者にはペナルティーを与える。そうした枠組みをきちんと示し、自己選択に伴う責任に対する意識を促すのは大切なことです。
ただ、厳しく指導しても、その価値を生徒が理解できなければ、指導は浸透しません。生徒によっては、教師の要求に応えられないこともあるでしょう。厳しく規範意識を教える一方で、生徒の意識にきちんと寄り添う姿勢も忘れてはなりません。
導入期の段階で教師が厳しく統制すれば多くの生徒はそれに従いますが、それは外発的な動機づけによるものにすぎません。大切なのは、それをいかに内発的な動機づけへと昇華させるかです。
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