教師としての自信と生徒からの信頼感を得る
絶好の機会
2学年副主任 小川将広
◎9年前に本校に赴任して最初に『大学入試問題研究』を見せられたときは、正直困惑しました。「進学校での経験が少ない自分にできるのだろうか」と、プレッシャーを感じました。1年目は大学別入試問題集や参考書を片手に、悪戦苦闘しました。納得できる解説を書けず、先輩・後輩を問わず指導を求めました。おかげで、良いアイデアが得られただけでなく、先生方との意思疎通がスムーズにできるようになったことは大きな収穫でした。
入試問題の解説書はたくさんあるので、『大学入試問題研究』ではいかに市販書との差異化を図り、本校の生徒に合った解説を書くかに最も苦労しています。市販書などでは途中式が省略されていることが多く、生徒から「なぜこの式となるのか」という質問をよく受けます。『大学入試問題研究』では、解を得るまでのプロセスをより丁寧に示し、生徒の理解を促すよう心がけています。
作成には夏休みに丸3日以上かかりますが、やる価値は大きいです。毎年、入試問題に取り組み、解説を考えることで生まれる自信と、それを授業に反映させることで得られる生徒からの信頼感。若い先生にも指導力を高める絶好の機会と意識して取り組んでほしいですね。『大学入試問題研究』はまだ発展途上です。問題集や校内学力テストに研究の成果を反映させて、生徒の反応を見ながら、解答・解説の精度を高めていきたいと考えています。
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