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学内コンペで研究発表を競わせ全国1位を勝ち取る
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3年間の授業や実習の集大成となるのは「研究活動プログラム」である。複数の公的機関や企業・大学などと連携し、京都府の水産・漁業の発展や地域活性化のための研究・開発を行う。2年次後半にテーマを決め、2、3名のチームを組んで、研究内容の企画立案から計画、実験、発表、論文作成まで、1年間かけて研究を行う。
研究活動は、設定テーマに詳しい教師がアドバイスしながら進めていくが、思うような成果を上げられないこともある。「実際に結論まで導き出せるチームは、全体の半分程度。しかし、私たちが重視するのは結果よりもプロセスです。成果が得られなかったとしても、その原因について考察し、検証するだけでも大きな進歩です」と上林先生は強調する。
同プログラムでは、コンペ方式で研究発表を競わせる。生徒の競争心を高める工夫だ。学科・コースごとに予選を行い、最優秀賞を手にしたチームが日本海南部地区の水産・海洋系高校の生徒研究発表大会への出場権を得る。07年度は「丹後とり貝」を研究したチームが日本海南部地区で優勝し、学校として初出場となる全国大会でも優勝を飾るという大きな実績を残した。 |
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実習や研究で培った意欲が基礎学力の定着につながった
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三つのプログラムで培った学習意欲や学習習慣を基礎学力の定着に結び付けるのが、「基礎学力確認・伸長プログラム」だ。生徒の進路に応じて進学補習と就職補習を設置し、放課後に指導する。前者は、推薦入試に対応できる基礎学力の定着が主眼だ。国語、数学、英語、理科、小論文について、生徒の志望する大学の合格レベルに達するまで徹底的に対応する。個別大学対策では、専門の教師が、1、2名の生徒を対象に当該大学の入試動向を研究し、出題傾向や勉強方法についてアドバイスをする。就職補習は、基礎的な数学を中心とする一般教養や作文対策など、就職試験で求められる力を育成する。
矢野副校長は「目的意識が弱く、継続して学習に取り組むのが苦手な生徒を、担当教師が力強く引っ張っていくところが本校の強み。指導者の熱意が生徒にもしっかり伝わったことが、実績に結び付いている」と話す。 |
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