進路、学校行事、部活動など、どのような活動の目標であれ、その達成に向けて課題に悩んだり藤したりするからこそ、生徒に創意工夫が生まれ、主体的に考えるようになる。「○か×か」という一つの正解を効率よく導き出す方法の習得に重点が置かれすぎていないか、という大局的な観点で日常の指導を見直してみる余地がある。
生徒に藤させる場面は、日常の授業の中でも工夫すればつくることができる。知識の伝達を目的とした効率的な指導だけではなく、例えば、グループ学習をしたり、ディスカッション形式を授業に取り入れたりするなど、生徒が中心となって考える場を工夫することで生徒の思考プロセスに揺さぶりをかけることができるのではないだろうか。
多忙であり、教員数の制約などもある中で、生徒の自立をどう実現させるかということは高校現場の共通した課題であろう。ただし、自立を促す指導は、学校によって生徒の様子が違うため、その指導内容も異なるのは当然といえる。
次号(9月号)では、高校現場で生徒を自立に向かわせるために具体的にどのような指導が行われているのかを紹介する。
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