データで見る中学校 5年前と比べ、中学校での家庭学習指導や宿題の頻度は増加
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データで見る中学校 vol.2

5年前と比べ、中学校での家庭学習指導や宿題の頻度は増加

ベネッセ教育研究開発センター「第4回学習指導基本調査」より

宿題も家庭学習指導も共に増加

 小誌4月号で、「中学校教師の意識は学力向上重視に変化している」と紹介したが、実際の指導内容にも変化は見られるのだろうか。ベネッセ教育研究開発センターが行った「第4回学習指導基本調査」の結果を見てみる。
 図1は、中学校教師に家庭学習指導の有無を尋ねた結果だ。2007年調査では、家庭学習時間の指導を行っている割合が5年前の調査結果と比べて約10ポイント増加、学習するように指導している時間も約3分増えている。また、学年別の指導時間は、学年が上がるごとに長くなっている。特に3年生では2年生より約25分多い。
 図2では、中学校教師が宿題を課している頻度を示している。07年調査では「授業のたびに宿題を出す」という教師が、5年前の調査と比べて約7ポイント増えている。1回あたりの量はさほど増えていないが、宿題の頻度は確実に増えている。


図

家庭学習に対する生徒の意識の把握を

 図1図2の調査結果から、教師が生徒の家庭学習にかかわる度合いが高まっている様子がうかがえる。こうした現状から推察すると、子どもが家庭で机に向かっている時間自体は増えているかもしれない。しかし、自分から予習や復習をするという意識が低くなっている可能性も考えられる。
 高校に入学してくる生徒の中学時代の家庭学習時間を把握するだけではなく、中学校での宿題の頻度はどのくらいか、どのような家庭学習を行っていたのか、生徒の家庭学習に対する考え方や意識なども併せて調べることは、入学時の指導計画を立てる上で重要といえるだろう。

出典●『第4回学習基本調査』/調査時期◎97年調査:1997年12月~1998年1月、02年調査:2002年9~10月、07年調査:2007年8~9月実施/調査方法◎97年調査:郵送法による質問紙調査(教職員名簿を基にした系統抽出)、02年調査:学校通しによる質問紙調査、07年調査:郵送法による質問紙調査(全国の公立中学校のリストより、都道府県の教員数に応じた抽出確率で無作為に学校を抽出)/調査対象◎公立中学校の教員97年調査1,368名、02年調査:3,388名、07年調査:2,109名。*国語・社会・数学・理科・外国語のいずれかを担当している教員のみ対象/調査地域◎97年調査:岩手県・新潟県・東京都・岡山県・福岡県・熊本県、02年調査:北海道・岩手県・宮城県・新潟県・石川県・群馬県・東京都・山梨県・愛知県・大阪府・兵庫県・岡山県・福岡県・熊本県、07年調査:全国

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