VIEW'S REPORT
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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岩手県立久慈(くじ)高校 広島県立三次(みよし)高校

地方公立高校の挑戦

「地方区」から「全国区」へと意識改革

地方の公立進学校とひと口に言っても、都市部とそれ以外の地域では事情が大きく異なる。 郡部や山間部を取り巻く社会状況が厳しさを増す中で、生徒をどのように指導すればよいのか。
全国レベルを意識した改革を進める岩手県立久慈高校と広島県立三次高校の挑戦を紹介する。

地方公立高校の課題と実践のポイント整理

課題&実践のポイント
【課題】
  1. 成績上位層が都市部進学校へ流出
    地元中学校の成績最上位層は、東京大・京都大など最難関大への合格実績が高い都市部の高校へ進学する傾向がある。成績中・下位層が多い。
  2. 難関大合格の指導ノウハウが不十分
    成績中・下位層を伸ばすノウハウはあるが、難関大を狙う層が少ないため、成績上位層に対する指導や意欲向上のノウハウが蓄積されにくい。
  3. 競い合う経験の乏しい生徒
    生徒たちは小さな地域社会の中で育ち、性格が素直。社会の中で揉まれた経験が少なく、全国区で競い合おうとする意識が弱い。
  4. 学校への保護者・地域の期待が大きい
    多くの生徒たちは学校の教師だけを頼りに受験勉強を進める。経済的に厳しい中で、「是非国公立大に」という保護者や地域の期待は大きい。
【実践のポイント】
  1. チームワーク重視の組織づくり
    学年、各教科会、学校が一体となって、授業や補習、個別指導に組織的に取り組む体制を整える。
  2. 外部から積極的に情報を集める
    先進校の視察に積極的に出かけ、全国の進路指導との違いを肌で感じる。これが教師の意識改革を促す。
  3. 成績上位層を引き上げる仕組み
    成績上位層を引き上げていく個別指導体制を確立。高い能力があっても更なる上位校に挑戦しない生徒の意識を高める面談を繰り返す。同時に、成績下位層や就職希望者にも手厚く支援し、学年全体で希望の進路をかなえていく雰囲気を醸成する。

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