同校が位置する阿賀町は、人口約1万5000人、福島県に隣接する町だ。経済状況の停滞や都市部への人口流出、少子・高齢化が止まらない。同校の母体である旧津川高校は1902年に創立された県内屈指の伝統校で、昭和40年代には生徒が1000人以上いた。それ以降、生徒数は減り続け、2000年度には募集人員が3学級から2学級へと縮小。統廃合の危機が迫っていた。しかし、阿賀町に高校は一つしかない。
「地元の高校を何とか存続させることはできないだろうか…」という地域からの要望を受け、地域活性化の起爆剤として中高一貫校に生まれ変わった。そして、地元の成績上位層が新潟市内の進学校へ進む流れを変えるために、大学進学指導に力を入れた教育方針を打ち出して船出した。
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