指導変革の軌跡 鹿児島県立喜界高校
VIEW21[高校版] 新しい進路意識向上のパートナー
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生徒と本気で向き合ったことが実績に結び付いた

3学年主任 福原健


◎本校の生徒は素直で素朴です。小さいころから地域でもまれているせいか、礼儀正しくしっかりと挨拶する生徒が多いです。その半面、本人も保護者も卒業後に島を出ることに強く不安を抱いています。
 進路指導部では関東・関西・鹿児島本土にある同窓会のつてをたどり、島とできるだけ似た環境の職場を探しました。事業規模、業種を問わず、紹介していただいた企業はすべて訪れ、企業理念や職場の状況を細かく聞く一方、生徒の気質や学力状況などを包み隠さず説明しました。企業によっては、会社負担で生徒に職場体験をさせてもらいました。互いに理解した上での就職が、生徒にとって最善と考えたからです。この方法は功を奏し、希望者全員の就職が決まりました。先生方の努力もさることながら、卒業生の協力なくしてこの成果はありえませんでした。
 進路指導で重視したのは、2年後、3年後、4年後の自分を思い描かせることです。将来どのような人生を送りたいのかが重要であり、目的意識がなければ今の勉強にも身が入りません。目標がはっきりしたことによって、教師の指導も充実したものになりました。資格試験の前には、生徒の部活動が終わるのを待って個別指導をしたこともありました。教師の頑張りを生徒も感じてくれ、合格実績という形に表れました。本気で向き合えば、生徒も応えてくれる。これからも教師自身の志も高く持って指導していきたいと思います。


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