指導変革の軌跡 東京都立小平西高校
VIEW21[高校版] 新しい進路意識向上のパートナー
  PAGE 13/15 前ページ  次ページ

数値目標を掲げることで改革の成果が実感できる

 「小西スタイル」のもう一つの特徴は、「進路決定率100%」「部活動参加率80%」といった、あえて高い数値目標を掲げた点だ。
 「教育には数値目標はそぐわないという意見もあります。ただ、教師は数値に頼っている部分もあると私は考えます。自分の指導は本当に正しいのかと疑問を感じたときに、数値に基づいた明確な成果があれば、安心して前に進めます。職員会議で新しい取り組みを提案するときにも、数値的な裏付けがあれば先生方の同意を得やすいでしょう」と、生活指導主任の石井裕己先生が話すように、 「小西スタイル」では教師にとっても「私はできる」が重要なキーワードなのだ。
 同校が大学進学率などの数値目標を掲げていることから、進学校を目指していると思われることもある。しかし、「小西スタイル」を通して目指すのは「全国一の進路多様校」だという。
 「『ここしか行けないから』という理由で、進路を決めてほしくないというのが、私たちの思いです。進学・就職いずれにせよ、生徒や保護者が考える以上の進路先に、あるいは生徒の希望や夢、力を最大限に発揮できる進路先へ送り出す。すべての生徒が可能性を広げ、納得できる進路を選べるよう支援するのが、『小西スタイル』の目標なのです」と森川先生は強調する。

  PAGE 13/15 前ページ  次ページ