「全国高校生英語ディベート大会」は、全国高校英語ディベート連盟主催、GTEC for STUDENTS(株式会社ベネッセコーポレーション)共催による、高校生対象の全国的な英語ディベート大会だ(注1)。本大会の実施以前は、各地方で英語ディベート大会が実施されていた。2005年に11都県26校が参加してプレ大会を実施し、第1回大会は17都府県38校、第2回大会は22都道府県50校と、回を重ねるごとに参加校を増やしていった。第3回の今大会には、北海道から鹿児島までの24都道府県から62校が参加した。
本大会はWSDC(World Schools Debating Championships)に公式認定され、今大会から世界大会の日本代表選考会も兼ねることになった。優勝チームには、09年2月にアテネで開催される世界大会への出場資格が与えられる。また、第1回大会から文部科学省の後援を受けており、名実共に高校生を対象とした英語ディベートの全国大会として位置付けられたといえる。
本大会で採用しているディベートの形式は、議論の仕方を学び、相手の主張を正しく理解することを目的とした「アカデミックディベート」だ。ディベート時間は1回約40分。2チームが肯定側と否定側に分かれて対戦する。肯定側が肯定の理由を述べたのち(4分)、否定側からの質疑(3分)→否定側の立論(4分)→肯定側の質疑(3分)というように、規定の持ち時間、順番に沿って議論。ジャッジがどちらのチームがより論理的で説得力が高いかを判定して勝敗を決める。参加チームは1校につき1チームで、出場は原則4人。予選4試合中2試合が終了した段階で、残り2試合をパワーペアリング(注2)で行い、上位8チームが決勝トーナメントに進む。
今回のテーマは「日本は、法的成人年齢を18歳に引き下げるべきである。是か非か」。英語ディベートでは、英語が堪能なチームが必ずしも勝つとは限らない。限られた時間の中で、相手の主張に耳を傾けつつ明確な根拠を示し、いかに自説を論理的に構築できるかが勝敗の鍵を握る。
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