特集 中・高・大とつなげる「学び」と「指導」
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
  PAGE 5/16 前ページ  次ページ

「観」の形成のために知識と経験の蓄積を

 また、「自立」の準備期間である高校時代には、「観」の形成を図っていくことが大切になります。「観」とは、人生観、人間観、社会観といったものです。「観」は豊かな知識と経験の中から育まれていきます。ところが今の学生を見ると、知識や経験の幅が乏しく、また、これまで受け身の姿勢で学んできたために、自分の力で「観」を形成していく力が弱い者が目立ちます。高校教育から大学教育にかけて、私たちには、しっかりとした「観」を身に付けた若者を社会に送り出す責任があります。
 そのためにも、特に高校では、受験対策に特化した狭い教育ではなく、豊かで質の高い教養と経験を生徒に積ませることを意識してほしいと思います。また、「観」の形成のためには、単に知識を身に付けているだけではなく、「自分で考え判断する力」も不可欠です。新課程の総則には、各教科・科目の指導にあたって、基礎的な知識・技能の「活用」を図る学習を重視することが盛り込まれています。獲得した力を活用して考える力、判断する力の育成にも更に力を注いでいただければと思います。
図

  PAGE 5/16 前ページ 次ページ