特集 「自立心」を育てる進路学習
辻田信行

▲市立函館高校

辻田信行

Tsujita Nobuyuki
教職歴21年。同校赴任歴9年目。進路部長。「情報をうのみにせず、疑問を抱き、分析する力を付けさせたい」

谷藤純一

▲市立函館高校

谷藤純一

Tanifuji Junichi
教職歴29年。同校赴任歴6年目。ガイダンス総学部長。「こだわりを持って好きなことを追求してほしい」

門馬甲兒

▲市立函館高校

門馬甲兒

Monma Koji
教職歴27年。同校赴任歴18年目。進路部副部長。「生徒には世の中のことをもっと知って、視野を広げてほしい」

吉田修平

▲市立函館高校

吉田修平

Yoshida Shuhei
教職歴25年。同校赴任歴9年目。ガイダンス総学部。「大きな夢を持ち、何にでも挑戦する生徒を育てたい」

星野朋己

▲市立函館高校

星野朋己

Hoshino Tomomi
教職歴23年。同校赴任歴8年目。3学年担任。「自分の可能性に気付き、信じ、追求する力を身に付けてほしい」

VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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学問系統別学習で生徒の視野を広げる

 同校の総合学習の狙いは、「視野を広げること」「表現力を身に付けること」にある。視野を広げるために指導で意識しているのは、「揺さぶり」と「絞り込み」だ。自分で立てた目標やテーマについて深く調べ、生徒同士で表現するプロセスを通じ、自分に足りないものに気付き、ほかの生徒の良い面を吸収する。刺激を受けた上で、新たなテーマに目を向けたり、再び自分の興味・関心を絞り込んだりしていく。早期に目標を決めて一直線に努力させるのではなく、寄り道を何度も繰り返すことによって、自分自身の興味・関心を確認し、確信を持って進路を選べる力を養うのである。
 進路部長の辻田信行先生は、地方にある学校ゆえの課題をこう話す。
 「生徒の多くはまだまだ視野が狭く、社会を具体的にイメージできていません。地方の学校ということもあり、限られた世界で進路を考えようとするため、選択の幅が狭くなりがちです。1年生の段階で幅広い学問分野があることを学ぶ時間をしっかり確保し、その上で自分自身に対する理解を深め、より主体的に進路を選択する力を身に付けさせたいのです」
 1年生の学問系統別学習では、興味・関心のある学問系統について、学ぶ内容や学べる大学、卒業後の進路などをグループで調べて発表する。優秀なグループのレポートは、学年全体の発表会でも披露する。大学進学に対する意欲を高めながら、情報収集能力や表現力を高めることも目的だが、他グループの発表を聞き、興味ある学問系統以外の分野にも視野を広げてほしいと考えている。
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図1「総合的な学習の時間」の3年間の流れ

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