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明確な目的意識を持って大学を選ぶ生徒が増加 |
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大学選択においても、総合学習での実践の意味は大きいようだ。
「03年度に総合学習を導入する前と導入後の生徒では、明らかに大学選択に対する姿勢が違います。導入前の生徒は、まじめだけれども、国公立大ならどこでもよいという意識がありました。今はセンター試験の自己採点結果が第1志望校に届かない場合も、結果に合わせて志望を変えるのではなく、少しランクを下げてでも、同系統の学部・学科で頑張りたいという意思表示をする生徒は増えています」(辻田先生)
ここ数年、国公立大現役合格者数が道内順位15位以内で推移していることは、総合学習の影響であることは冒頭指摘した通りだ。論文を推薦入試・AO入試に向けた準備ととらえ、希望進路と直結したテーマを選ぶ生徒も多い。以前はなかなか合格に結び付かなかった北海道大や筑波大など、難関国立大のAO、推薦入試の合格者は確実に増えている。進路部副部長の門馬甲兒(もんまこうじ)先生は、「総合学習に対する教師の評価が高いのは、総合学習が『理想の学び』を追求しつつも、大学合格に確実に結び付いている実感を持っているからだと思います」と話す。
今後の課題は、総合学習で芽生えた興味・関心を更に高める工夫だ。
「教科指導ならば、生徒にやる気が出てきた時点で、それぞれの生徒に合った勉強法や参考書をアドバイスできます。総合学習や進路学習についても、生徒が意欲を持って何らかのアクションを起こした時に、そのタイミングを逃さず、更に興味・関心をかき立てられるような指導が重要になるでしょう。例えば、小論文で自分の力を試したいという生徒にコンクールの応募を勧めるなどして、生徒の可能性を広げたい。今以上に生徒に対して的確な指示ができるよう、教師自身がアンテナを張って情報を得ることを、心掛けていきたいと思います」(門馬先生) |
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