特集)自立を支える「学校」と「家庭」の連携

山口県立下関西高校

校是の「天下第一関」には「天下第一の関中たれ」「中等教育は人生第一の難関、これを克服せよ」との意味が込められ、現在も生徒の精神的支柱として受け継がれている。2005年度、進路指導改革に着手し、以降、好調な進学実績を上げている。

設立●1920(大正9)年

形態●全日制・定時制/普通科・理数科/共学

生徒数(1学年)●240名

09年度入試合格実績(現浪計)●国公立大は、筑波大、東京大、京都大、大阪大、広島大、山口大、九州大などに計152人が合格。私立大は、慶應義塾大、上智大、早稲田大、同志社大、立命館大などに延べ365人が合格。

住所●〒751-0826  山口県下関市後田町4-10-1

TEL●083-222-0892

WEB PAGE●http://www.
shimonishi-h.ysn21.jp/kyouiku/

VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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【学校事例2】山口県立下関西高校

毎学期、「三者懇談」を 実施することで
保護者の信頼を得る

山口県立下関西高校は、進路検討会において生徒の実態を共有した上で
三者懇談を行っている。保護者の学校や教師に対する信頼感を
高めると共に、保護者の進路意識の向上にも努めている。

4年前から指導体制を 学年主導から全校統一へ

 山口県立下関西高校は旧制中学校の系譜を引く伝統校で、毎年100人を超える現役国公立大合格者が輩出する県有数の進学校だ。同校が進路指導体制を抜本から見直したのは、4年前。それまでの進路指導は学年主導型であり、3年間を見通した指導や、全校統一の指導体制が整っていなかった。進路行事は散発的であり、行事後に生徒の学習意欲は高まるものの、それを維持するのは難しい状況にあった。
 全校統一の指導体制ではなかったため、保護者に対する説明責任も十分に果たせていなかった。進路指導部部長の天尾昇一先生は、次のように説明する。
 「学年ごとに進路指導に取り組んでいたので、学年や担任によって指導に差が生じ、保護者に学校に対する不信感を抱かせることになっていました。実際、『他のクラスはしているのに、我が子のクラスはしていない』『上の子の時と先生の対応が違う』といった声が、保護者から寄せられていました。組織的に進路指導を行う体制を整え、進路指導の流れが保護者にもきちんと見えるよう、積極的に情報を発信していく必要がありました」

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