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「雑学こそ学びの基礎」小論文指導で生徒の意欲を喚起
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進路指導の組織化、基礎基本の定着のほか、同校の躍進を支えてきたのが、02年から続く「小論文指導」だ。もともと入試対策として導入されたものではなく、原点には「雑学こそ学びの基礎である」という理念がある。
「以前は、3年次に入試で必要な生徒に対してのみ、小論文指導を行っていました。しかし、小論文の前提となる知識や、それを論理的に組み立てる力がないため、3年生になってから取り組ませても満足に書けない生徒が多いのが実情でした。日頃の授業で脱線した時などに語る雑学こそが、生徒の学ぶ意欲を刺激し、内容の深い小論文を書くための土台になるのではないかという意見が出され、2年次を対象に学校裁量の枠内で小論文指導を始めました」(中島教頭)
授業は「探究の時間」と名付けられた。2学年の教師が担当教科とは別に、「医療」「国際化」「メディア・リテラシー」など、自分が得意な分野の講座を担当する。生徒はすべての講座を聞き、最も印象深かったテーマに関するレポートを提出する。生徒の自主的な学びを促すために参考文献を紹介し、それを用いて作成したレポートは高く評価するなどの工夫をした。
「一つのテーマのために、十数冊の新書を読んだり、裁判所に連絡して裏付け調査を行ったりと、講座の準備は大変でしたが、自分の好きな分野であり、しかも、教科の授業とは一味違った内容に関心を示す生徒も多く、教師にとっても充実した時間でした。生徒が目を輝かせて耳を傾けていたり、おとなしい生徒が積極的に質問したりと、普段とは違う生徒の側面を知ることができたのも大きな収穫でした」(坂田先生)
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